不安や恐れとの付き合い方(その3)
この間
患者さんから
この不安定な社会の中で
子供が不安を感じている
それに大人の自分はどう寄り添ってあげたらいいのでしょうか
と質問されました。
同じように悩んでいる方は
多いのではないでしょうか。
私の意見としては
子供の不安に寄り添う前に
まずは大人の自分の中で感じている不安に寄り添ってあげた方がいいと思います。
不安や恐れは
あまりよくない感情として捉えている人も多く
ない方がいいもの、
どうにかすると
あってはいけないものとして捉えがちです。
でも
不安や恐れは
ひとの感情として
とても大事なものです。
不安や恐れは
自分自身を安全で安心な状態に保ちたいという
いわば自己防衛本能の反応なので
とても大事なものなのです。
今、新型ウイルスに対しては
自分が感染しているかどうかわからない
誰が感染しているかどうかわからない
この先ワクチンがいつ開発されるかわからない
この先生活がどう変わるかわからない
このわからないことだらけの状況で
不安や恐れを感じるのは
とても自然なことなのです。
しかし
不安や恐れがよくないもの
あってはいけないものと捉えていると
不安なのに
「大丈夫」と思おうとしてしまいがちです。
でもそれは
本当の大丈夫ではないので
また
不安や恐れは出てきます。
今とてもいいチャンスなので
不安や恐れの存在を認めてみませんか。
不安や恐れを認めても
全然大丈夫ですよ。
だって
実際にあるものなので
認めても大丈夫!
全然大丈夫ですよ。
大人の自分が
そうやって自分の不安や恐れを抱きとめてあげると
子供の不安や恐れも抱きとめてあげられます。
子供は
大人に抱きとめられることで安心します。
不安でも大丈夫。
怖くても大丈夫になります。
大人のあなたも
子供の頃にそうやって
大人の誰かに抱きとめてもらいたかったんじゃないかな。
不安でも
大丈夫。
怖くても
大丈夫。
そのままのあなたで
大丈夫。
そうやって自分のことを
抱きとめてみませんか。
今それを実現できるチャンスですよ。
抱きとめてみませんか。