「大人の自分」を育ててみませんか(その1)

この際
この時期に
この状況だからこそ
「大人の自分」を育ててみませんか。

自分の心の中にいる「大人の自分」です。

「大人の部分」といってもいいかもしれません。

私たちは大人なんですが、
大人って何だかよくわかっていなかったりします。

「大人なんだから」と言ってみたものの
じゃあ大人って何?って
同時に疑問が出てきたりしませんか。

大人なんだけど、
本当に大人なんだろうかと感じている人も多いですよね。

 

私はインナーチャイルドワークをずっとやってきて
この「大人」であることって
何なんだろうと考えてきました。

インナーチャイルドワークは、
名前の通り
「インナーチャイルド=内なる子供」に焦点を当てています。

何で「子供」に焦点を当てているかというと
私たちの苦しみの元が
「子供の自分」にあるからなんです。

そう「内なる子供の自分」です。

苦しみの元を持っている「子供の自分」を
「大人の自分」はどうしていいのかわからない。

だから苦しい!

でも
私たちは大人なので
もう子供の自分じゃなくて
大人の自分で生きていきましょう、
その方が楽ですよ、
もう苦しいのはやめましょう!
それがインナーチャイルドワークの目指すところです。

だから
インナーチャイルドワークは
「子供の自分」と言いつつも
「大人の自分」を見つけていくこと
「大人の自分」を育てていくことが
いちばんの目的なんです。

 

ではまず考えてみてくださいね。

・「大人」って何だと思いますか。

・「子供」と「大人」の違いって何だと思いますか。

・あなたが自分のことを
「大人」だなあと感じるときは
どんな時ですか。

・あなたが自分のことを
「子供」だなあと感じるのは
どんな時ですか。

「大人の自分」を育てるには
まず「大人の自分」と「子供の自分」を分ける必要があります。

そんなこと考えたことなかった人ばかりだと思います。

だから今まで
「大人」が何なのかわからなかったし、
「子供の自分」に「大人の自分」が振り回されて
混乱してきたと思うのですよ。

たいてい
「子供の自分」が出てくると
「大人の自分」がどこかに行ってしまいます。

落ち着いて考えたり
対処できる時もあるのに
なぜか時々
感情的になってしまって
どうしていいのかわからなくなったりすることって
ありませんか。

この「落ち着いて考えたり対処できる時」は
「大人の自分」だったりします。

そして
「感情的になってしまってどうしていいのかわからなくなったりする時」には
「子供の自分」が反応していたりします。

でも誤解しないでくださいね。
落ち着いているから「大人の自分」
感情的だから「子供の自分」とは言えないのですよ。

みなさん個人個人で違うのです。

だからセラピーの中では
この部分は丁寧に丁寧に掘り下げていきます。

だからここでは
あなた自身の「大人の自分」を見つけ、育てていく
ヒントをお伝えしていくものだと知っていてくださいね。

「ヒント」なので
断言はしません。

私も「大人の自分」で
これをお伝えしようとしています。

「子供」は
絶対的、断定的、決定的なものが好きです。

絶対!完璧に!完全に!きっと!
そんなことが好きなんですね。

正解!が好きなんですね。

「大人」は
絶対はないこと
完璧はないこと
みんな違うこと
正解はないということ
それを知っていると思います。

この世界は
不完全で完璧ではないし
絶対的な正解はないので
「子供」は苦しいです。

もちろん
多次元的な世界では完全だし完璧です。

でも私たちが生きているのは
この三次元の世界です。

この三次元の世界で
「大人の自分」を育てていきませんか。

そのためのヒントを
お伝えしていきたいと思います。

 

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不安や恐れとの付き合い方(その3)

この間
患者さんから
この不安定な社会の中で
子供が不安を感じている
それに大人の自分はどう寄り添ってあげたらいいのでしょうか
と質問されました。

同じように悩んでいる方は
多いのではないでしょうか。

私の意見としては
子供の不安に寄り添う前に
まずは大人の自分の中で感じている不安に寄り添ってあげた方がいいと思います。

 

不安や恐れは
あまりよくない感情として捉えている人も多く
ない方がいいもの、
どうにかすると
あってはいけないものとして捉えがちです。

でも
不安や恐れは
ひとの感情として
とても大事なものです。

不安や恐れは
自分自身を安全で安心な状態に保ちたいという
いわば自己防衛本能の反応なので
とても大事なものなのです。

今、新型ウイルスに対しては
自分が感染しているかどうかわからない
誰が感染しているかどうかわからない
この先ワクチンがいつ開発されるかわからない
この先生活がどう変わるかわからない
このわからないことだらけの状況で
不安や恐れを感じるのは
とても自然なことなのです。

 

しかし
不安や恐れがよくないもの
あってはいけないものと捉えていると
不安なのに
「大丈夫」と思おうとしてしまいがちです。

でもそれは
本当の大丈夫ではないので
また
不安や恐れは出てきます。

 

今とてもいいチャンスなので
不安や恐れの存在を認めてみませんか。
不安や恐れを認めても
全然大丈夫ですよ。

 

だって
実際にあるものなので
認めても大丈夫!
全然大丈夫ですよ。

 

大人の自分が
そうやって自分の不安や恐れを抱きとめてあげると
子供の不安や恐れも抱きとめてあげられます。

 

子供は
大人に抱きとめられることで安心します。

不安でも大丈夫。

怖くても大丈夫になります。

大人のあなたも
子供の頃にそうやって
大人の誰かに抱きとめてもらいたかったんじゃないかな。

 

不安でも
大丈夫。

 

怖くても
大丈夫。

そのままのあなたで
大丈夫。

 

そうやって自分のことを
抱きとめてみませんか。

今それを実現できるチャンスですよ。

抱きとめてみませんか。

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不安や恐れとの付き合い方(その1)

このところ毎日新型コロナウイルス関連の報道などで
不安や恐れを感じている人は多いと思います。

今日は
いつも私が患者さんたちに
どう不安や恐れと付き合ったらいいかについて
どうサポートしているか
お伝えしますね。

もしこれを読んでいる方の参考になれば嬉しいです。

 

まずみなさん、こんな感じで訴えてきます。
「苦しいんです。
こんなことが不安だし、あんなことが怖いし、
もうどうしたらいいのかわかりません!」って。

私のところに来られる患者さんのほとんどが
最初こんな状態です。
いわゆる混乱状態です。

訴えは、
まず全部聞きます。

吐き出すだけでも
ちょっと落ち着きますからね。

言葉を吐き出すことは、
感情を言語化して把握できていくことにつながります。

感情というモヤモヤ得体の知れないものは、
どうにかすると
どんどんモヤモヤしていって
本当に何を感じているのかわからなくなります。

でも
誰かに伝えようとすると
言葉にしなければいけません。

この言葉にしようとすることで
心の中にぐちゃぐちゃしていたものが
少しずつ秩序を見出していき
それによって
少しずつ落ち着いていきます。

 

また
グオオーーーっと泣かれる方も多いです。

それも気持ちを吐き出すことなので
泣き止むまで
待ちます。
そうすると
みなさん落ち着きます。

 

みなさん
落ち着きたいし
落ち着ける力をちゃんと持っているのです。

私はそれを信頼しているので
ただ待ちます。

みなさんがある程度吐き出してから落ち着くのは、
たぶん私が邪魔しないからだと思います。

その人が自分で落ち着いていける力を持っているし
その力を自分で発揮できるはずなので
私がやることは
ただそれを信頼し
そばにいる。

私がその人を落ち着かせるわけじゃない。
自分で落ち着くのです。
自分で落ち着けるからね。
私がやることじゃない。

 

そうやって
誰かがいてくれると
ひとりじゃないって思えます。
孤独感が和らぎます。

 

不安や恐れを感じている時は
同時に孤独感も感じている場合が多いです。

孤独感は
不安や恐れに拍車をかけます。
どんどん苦しくなっていく。

でも
ひとりじゃないって感じられると
また落ち着けますよね。

 

そうやって落ち着いてきたら
やっと私からお話しします。
「そのままでは苦しいと思います。
なんとか変えたい、変わりたいと思って、ここに来たと思います。
大丈夫ですよ。たくさんの人が変わってきたのを見てきましたからね。
でもちょっと時間がかかります。
すぐには変われません。
でも確実に変わるために、着実にやっていきましょうね」

たいていみなさん
「はい」と納得してくれます。

そして
「これまでどうしていいのかわからなかったけど、
やっと落ち着けました」
と、お話ししてくれます。

 

これは私が日常的にカウンセリングの場でやっていることですが、
自分が自分の感情に関わるのも
全く同じだと思っています。

 

特に不安や恐れといった感情には
たくさんの人が否定的です。
拒否感や拒絶感を持っている人も多いです。

でも
不安や恐れといった感情を
否定し、拒否し、拒絶することは、
私が患者さんを
否定し、拒否し、拒絶することと同じです。

不安や恐れといった感情は
まずたいてい混乱しています。
ぐっちゃぐちゃです。

このぐっちゃぐちゃが嫌だから
否定したり拒絶している人も多いんじゃないかなあ。

 

私たちみんな
落ち着いていたいんですよね。

不安や恐れを拒否して
一人ぼっちにすると
さらに拍車がかかり
どんどんぐっちゃぐちゃになります。

 

不安や恐れは
インナーチャイルドという心の中の子供の部分が叫んでいることが多いので
その子供の存在を否定し、拒絶すると
もっともっと叫びます。

子供はパワフルですからね。
そして
諦めません。

どんどん叫ぶ。
どんどん混乱する。

だから
拒否せず
向かい合ってあげることが大事です。

 


この状況の中
不安や恐れが出てくる方が
心にとっては健全です。

訳わからないものに対して
不安や恐れが出てくるのは
当たり前なこと。

この機会に
そろそろ不安や恐れといった感情と
どう付き合っていったらいいのか
練習していってみてはどうかなと思います。

 

生きている限り
どんなことになっても
不安や恐れは出てきます。

 

だって人間にとっての
当たり前で
大事な感情ですからね。

 

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