不安や恐れとの付き合い方(その2)

この機会に
不安や恐れに向かい合う練習をしましょうとお伝えしました。

しかしここで問題です!

 

向かい合う気持ちは持っているけど
向かい合うのはなかなか難しいことです。
向かい合おうとすると
訳わからなくなってしまうという事態になりがちです。

 

なぜかというと
向かい合う自分自身がしっかりしていなくて
不安や恐れに飲み込まれていってしまうからです。

 

不安や恐れは
インナーチャイルドの叫びです。

そして
そこに向かい合うのは
大人の自分です。

大人の自分がしっかりしていないと
インナーチャイルドに飲み込まれて
大人の自分を見失っていってしまうのです。

なので
向かい合う前に
大人の自分の力を確認しておく必要があります。
向かい合える力を持っているかどうか、です。

 

そういう話になると
たいていみなさん
まだ無理そう。。。
力を持っているかどうかわからないとおっしゃいます。

 

そりゃ力って目に見えないから
わかりづらいですよね。

 

だから
「まだ持っていない」ということにしてしまってもいいのです。

だって
まだ持っていなかったら
その力を育てればいいからです。

 

どう育てるかっていうと
「楽しいことをする」のです。

 

大人は自分で自分の面倒を見ることができます。
だから混乱している自分を落ち着かせることもできるし
その力を持っています。

それは自分を楽しませること、
喜ばせることにもつながっていきます。

 

楽しいことをしていると
ああ、こんな自分いいな、とちょっと思えたりします。

それは自分を満足させることにつながり
それが自分でできること
そんな自分を認められること
それが大人としての自分の力になっていきます。

「力になっていく」というよりは
「力を確認していく」
こんなこと当たり前だと思っていたけど
実は「力だったんだと確認していく」感じです。

 

あなたにとって
「楽しいこと」ってなんですか。

それは「趣味」とか大それたことでなくてもいいのです。

小さいことであればあるほど
簡単にできるので
自分を満足させられる機会は増えていきます。

 

そうやって少しずつ
大人の力を育てていくのです。

もちろん
他にも大人の力を育てるやり方はあります。

でもこのやり方は
一番簡単なので
まずやってみてね、とお伝えすることが多いです。

 

大人の力がついたら
不安だ!怖い!と言うインナーチャイルドに向かい合います。

大人の自分を見失わなかったら
ただ寄り添うだけで大丈夫です。
子供も自分で落ち着いていく力を持っています。

 

それを信頼して
ただ寄り添えばいいです。

そうしたら
必ず落ち着いてきます。

大人の自分は
そうやって寄り添える自分の力を感じることができます。

子供の自分は
その感情を感じ切ることで
それができる自分の力を感じることができます。

そのどちらも
その人自身の力なのです。

 

そうやって
不安や恐れといった感情に向かい合った人たちは
みんなとてもパワフルになります。

 

もちろん
私のところに最初に来たときとは
全く違います。
全く変わります。

これで自分の人生を
自分で進んでいける。
自分で創っていける。
やっと人生を自分のものとして取り戻していきます。

もう誰かや何かに振り回される「被害者」じゃないのです。

 

みんなそんな力を持っているのですよ。
これを読んでいるあなたの中にもあるはずです。

 

社会の変化やさまざまな出来事や誰かに
ただ振り回されるだけじゃなく
そろそろ自分自身に向かい合っていきませんか。

 

世の中にはたくさんのやり方があります。
このやり方が全ての人にベストとは思いません。

でもこうした可能性もあります。
何かの助けになったらいいなと思います。

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不安や恐れとの付き合い方(その1)

このところ毎日新型コロナウイルス関連の報道などで
不安や恐れを感じている人は多いと思います。

今日は
いつも私が患者さんたちに
どう不安や恐れと付き合ったらいいかについて
どうサポートしているか
お伝えしますね。

もしこれを読んでいる方の参考になれば嬉しいです。

 

まずみなさん、こんな感じで訴えてきます。
「苦しいんです。
こんなことが不安だし、あんなことが怖いし、
もうどうしたらいいのかわかりません!」って。

私のところに来られる患者さんのほとんどが
最初こんな状態です。
いわゆる混乱状態です。

訴えは、
まず全部聞きます。

吐き出すだけでも
ちょっと落ち着きますからね。

言葉を吐き出すことは、
感情を言語化して把握できていくことにつながります。

感情というモヤモヤ得体の知れないものは、
どうにかすると
どんどんモヤモヤしていって
本当に何を感じているのかわからなくなります。

でも
誰かに伝えようとすると
言葉にしなければいけません。

この言葉にしようとすることで
心の中にぐちゃぐちゃしていたものが
少しずつ秩序を見出していき
それによって
少しずつ落ち着いていきます。

 

また
グオオーーーっと泣かれる方も多いです。

それも気持ちを吐き出すことなので
泣き止むまで
待ちます。
そうすると
みなさん落ち着きます。

 

みなさん
落ち着きたいし
落ち着ける力をちゃんと持っているのです。

私はそれを信頼しているので
ただ待ちます。

みなさんがある程度吐き出してから落ち着くのは、
たぶん私が邪魔しないからだと思います。

その人が自分で落ち着いていける力を持っているし
その力を自分で発揮できるはずなので
私がやることは
ただそれを信頼し
そばにいる。

私がその人を落ち着かせるわけじゃない。
自分で落ち着くのです。
自分で落ち着けるからね。
私がやることじゃない。

 

そうやって
誰かがいてくれると
ひとりじゃないって思えます。
孤独感が和らぎます。

 

不安や恐れを感じている時は
同時に孤独感も感じている場合が多いです。

孤独感は
不安や恐れに拍車をかけます。
どんどん苦しくなっていく。

でも
ひとりじゃないって感じられると
また落ち着けますよね。

 

そうやって落ち着いてきたら
やっと私からお話しします。
「そのままでは苦しいと思います。
なんとか変えたい、変わりたいと思って、ここに来たと思います。
大丈夫ですよ。たくさんの人が変わってきたのを見てきましたからね。
でもちょっと時間がかかります。
すぐには変われません。
でも確実に変わるために、着実にやっていきましょうね」

たいていみなさん
「はい」と納得してくれます。

そして
「これまでどうしていいのかわからなかったけど、
やっと落ち着けました」
と、お話ししてくれます。

 

これは私が日常的にカウンセリングの場でやっていることですが、
自分が自分の感情に関わるのも
全く同じだと思っています。

 

特に不安や恐れといった感情には
たくさんの人が否定的です。
拒否感や拒絶感を持っている人も多いです。

でも
不安や恐れといった感情を
否定し、拒否し、拒絶することは、
私が患者さんを
否定し、拒否し、拒絶することと同じです。

不安や恐れといった感情は
まずたいてい混乱しています。
ぐっちゃぐちゃです。

このぐっちゃぐちゃが嫌だから
否定したり拒絶している人も多いんじゃないかなあ。

 

私たちみんな
落ち着いていたいんですよね。

不安や恐れを拒否して
一人ぼっちにすると
さらに拍車がかかり
どんどんぐっちゃぐちゃになります。

 

不安や恐れは
インナーチャイルドという心の中の子供の部分が叫んでいることが多いので
その子供の存在を否定し、拒絶すると
もっともっと叫びます。

子供はパワフルですからね。
そして
諦めません。

どんどん叫ぶ。
どんどん混乱する。

だから
拒否せず
向かい合ってあげることが大事です。

 


この状況の中
不安や恐れが出てくる方が
心にとっては健全です。

訳わからないものに対して
不安や恐れが出てくるのは
当たり前なこと。

この機会に
そろそろ不安や恐れといった感情と
どう付き合っていったらいいのか
練習していってみてはどうかなと思います。

 

生きている限り
どんなことになっても
不安や恐れは出てきます。

 

だって人間にとっての
当たり前で
大事な感情ですからね。

 

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コロナウイルスと本当の気持ち

前世療法とインナーチャイルドワークは
心理療法です。

心の奥深いところにあるものを
深く深く掘り下げていきます。

特に潜在意識といった
普段日常ではあまり意識されないところ
そこに何があるかを探っていきます。

 

 

このところ
コロナウイルスの社会的影響が広がっています。

実生活では
学校が休みになったり
施設が休みになったり
イベントが中止になったり

社会全体が萎縮傾向にあると言えるでしょう。

こういう状況の中で
ひとの気持ちも萎縮していきます。

それは当たり前なことです。

それほど私たちは
強くはありません。

周りの影響を受けるのは
当たり前です。

それをいけない!とか
負けてはいけない!とか
そんなことを言うよりも

その中で出てくる不安や恐れを認めることが大事です。

そう
前世療法やインナーチャイルドワークでは考えます。

だって
出てくるんだものね、そんな気持ちが。

それはしょうがない。

そこで
いやいや大丈夫!と思おうとしても

やっぱり出てくる。

しょうがないです。
自分には嘘つけません。

そんな不安や恐れがある。
私の中には確かにある。

そう受け入れた時から
変わっていける可能性を見つけられます。

それは
雨の中で雨を止めようと抵抗するのではなく
雨なんだからしょうがない、
じゃあ、どうしようか、
家の中で過ごそうか、
外に出るなら傘をさそうか、

そんな感じに似ています。

確かに
不安や恐れといった感情は
ものすごいエネルギーを持っているし
なかなか受け入れるには難しい感情なので
自分の中に「ある」と認めるのは大変です。

でも今回
コロナウイルスの影響で出てきた
不安や恐れは
もともと自分の中にあったもので

たまたまコロナウイルスといった引き金によって
浮き彫りになったものなのです。

そう考えたら
今まで潜在的にあったけど気づかなかった
そんな不安や恐れに
気づき
向かい合い
そして解消するチャンス!になるかもしれません。

そうしたら
これからそんな不安や恐れという重荷を下ろして
もっと軽やかに生きていくことができます。

 

チャンスにしたかったら
こう考えてみてください。

まず
今回のコロナウイルスのことで
どんな不安や恐れが反応しているだろう。

その気持ちって
他にもどんな時に感じたものだろう。
何に対して感じたものだろう。
誰に対して感じたものだろう。

「本当に」不安なものはなんなんだろう。
「本当に」恐れているものはなんなんだろう。

 

あなたが本当に不安なものは何ですか。

あなたが本当に恐れているものは何ですか。

たぶんコロナウイルスではないはずです。

あなたの本当の気持ちを知りましょう。
あなたの本当の気持ちは
あなたに一番わかってもらいたがっています。

だって
あなたの気持ちだからね。

あなたの気持ちを
あなたがわかることで
人生は大きく変わります。

あなたの人生は
あなたのものとなり
この人生を生きる満足感や達成感を感じられるようになります。

この時期を
そんなチャンスにしませんか。

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