やっと今だから流せる涙

前世療法や
インナーチャイルドワークのセッションでは

ほとんどのひとが
涙を流します。

ときには
大号泣されます。

なぜなら
前世や子どもの時に
感じきれなかった未消化な感情を
いまの自分が受け止めることで
やっと解放できるからです。

このプロセスの中で
いちばん重要なことは
「いまの自分が受け止める」ということです。

いまの自分は
あのときの自分とは違います。

まず
あのときの自分は
さまざまなできごとを体験している
真っ只中にいたため
安心して自分の感情を感じることは難しかったのです。

前世では
あの時代、あの環境、あの国、あの状況、あの立場、あの関係性の真っ只中で
生きていくことに必死だったり
感情を受け止めることなく人生を終えてしまったりしていて
転生を繰り返しても
今もなお
そのひとの心の深いところに
そのときの感情が残っているのです。

子供の頃
あのときの子供の自分では
その感情がなにか把握しきれていなかったかもしれません。
また
その状況で生き延びていくことに必死で
感情を感じきれなかったかもしれません。
そして今もなお
そのひとの心の深いところに
そのときの感情が残ったままになっているのです。

でも
今の自分は
もうあのときの感情を受け止めるだけの
力を持っているのです。

今の時代なら大丈夫です。

今は大人なので大丈夫です。

ときには勇気が必要な場合もあります。

でももう
今の自分で
あのときの感情を受け止めてあげて
あのときのことを
過去という引き出しに大切にしまいませんか。

そうすることは
今の自分には
もうそれができる力があることの
確認になります。

その力は
あなたのものなのです。

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大人って何だろう?(その2)

さて
「子どもを生きれば おとなになれる」(クラウディア・ブラック著)によると

おとなとしての土台は次の5つの力が核になっています。

①自分を認める力
②コントロールをある程度手放す力
③感情を感じる力
④ニーズを見分ける力
⑤限界と境界を設定する力

私はセラピーの中で
いろんなひとと
おとなってなんだろうという話をよくします。

けっこう20代の子たちは話したがります。
子どもを卒業して
おとなになろうとしているから
当たり前ですよね。

でもおとなって何?という問いに
ちゃんと答えられるひとって
残念ながらなかなかいないんですよね。

この本を参考しながら
私が思うおとなは

・自分で自分のことを知ろうとしていること
・自分の責任を自分で取ろうとしていること
・自分で自分のことを認められること
・自分の世話を自分でできること
・自分と他のひととの違いを認めていること
・自分の限界を認めていること

それを日々実践していっているひとが
おとなだなと思います。

「自分で自分を知ろうとしていること」は
「知っていること」ではないんですね。

自分のことはいつまでも
わからないことも多いし
わかりきることはないんだと思います。

(これは自分の限界を認めていることにもつながっています)

だから「知ろうとし続けること」が大事だと思います。

それは「責任」についても同じだと思うのです。

大事なのは
責任が「取れる」か「取れない」かではなくて
「取ろうとすること」。

インナーチャイルドは結果に捉われています。

おとなの自分は
結果よりも「過程」を大事にしています。

それは
世間でいうような「一人前の社会的責任を負う」こととは別の、
自分で人生を選択する力なんだと思います。

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大人って何だろう(その1)

「子どもを生きれば おとなになれる」<インナーアダルトの育て方 クラウディア・ブラック著

この本を読んでから
私のインナーチャイルドワークは変わりました。

それまでのインナーチャイルドワークは
その名の通り
内なる子どもであるインナーチャイルドに
焦点を当てていました。

でもこの本を読んで
今の私たちは大人なので
内なる大人インナーアダルトの存在を
しっかり把握していかないと
セラピーになり得ないと気づいたのでした。

そうやって私のセラピーは
どんどん進化してきました。

いいものはどんどん取り入れていきたい!

だって
セラピストとして
しっかりとして手応えと充実感を感じられるような仕事をしたいですからね。

そのためには
自分の知識や技術のバージョンアップは欠かせません。

そうやって
セラピーとはなにか
セラピストとしてなにができるのかできないのか
私にとってセラピストの仕事はなんなのか
いつもいつも試行錯誤してきました。

もちろんバージョンアップや試行錯誤は
いまもずっと続いています。

そうやってバージョンアップや試行錯誤を続けることは
この本に書かれている「おとなとしての土台」の
「自分を認める力」
「ニーズを見分ける力」
「限界と教会を設定する力」
なんだと思います。

セラピストは「大人」でなければいけません。

私はこのセラピストという仕事によって
ずいぶんと大人である自分を育ててもらったと思っています。

(つづく)
写真の説明はありません。
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