「本当の気持ち」について(その1)     〜「わがまま」と「そのまま」の違いって何でしょうね?

今のようないつもと違う状況の時
今まで当たり前だったものが当たり前でなくなった時

今まで感じなかったような気持ちを感じることがあります。

それが自分にとって
受け入れられる気持ちならいいのですが
受け入れ難い気持ちが出てくると
とても戸惑います。

まず知っておいてください。

こんな状況の中
受け入れ難い気持ちが出てきても
当たり前です。

そして
その気持ちに戸惑うのも
当たり前です。

そんな気持ちに気がついたら
やれそうならやってみてもらいたいことがあります。
やれそうなら、で構いません。
なかなか難しいことなので。

 

まずは
そんな気持ちがあるのことを
認めるのです。

そんな気持ちを持っている自分を認める、
と言った方がしっくりくるひともいるかもしれません。

 

そんなことを提案すると
いや〜!無理無理!
いかんでしょ!こんな気持ちがあるなんて。

こんな気持ちがあるなんて恥ずかしい!
こんな自分はなんてダメなんだ!
認めるなんてとんでもない!
そう返ってきます。

そうそう、それでいいんですよ〜。

今まで認められなかったから
ずっと心の奥底にしまってきたはずなので

今ここで認めろと言われても
そりゃ無理です。

 

だからね、
まずは認められない自分を認めるんです。
認められなくてしょうがない。
認められないよね。
無理だよね、ってね。

 

そうすると
そんなんでいいんですか?って
よく聞かれます。

いいんですよ〜。

何でも変わっていくには
ガチガチに固まった状態からは変わらない、
ゆるみがあるところから変わっていきます。

 

自由度が高い方が変化しやすいですよね。

 

心も同じなんですよね。

「これはダメ」
「こうじゃなくちゃ」
「こうあるべき」と
ガチガチに固まっているところからは
あまり変わらない。
どこからゆるめるかが大事になってきます。

だから
こんな自分を認めることで
こんな気持ちがあるってことで
ちょっとゆるくなってきたりするんですね。

 

これは
心の中の小さな子供、インナーチャイルドを認めることにつながっていきます。

 

子供の頃
そうやって
どんな自分でも認めてもらいたかったんじゃないかなあ。

 

でも
そんなこと認めるなんて
わがままになってしまいませんか?
って、よく聞かれます。

 

「わがまま」って何か知ってますか。

 

(つづく)

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「小さい大丈夫」と「本当の大丈夫」(その3)

「小さい大丈夫」を積み重ねていくと
だんだん心に力がついてきます。

力が育っていくって言った方がいいかもしれません。

心の力が育っていったら
やっと「本当の気持ち」に向き合っていけます。

 

「本当の気持ち」って
何でしょう?

「正直な気持ち」と言った方が
しっくりくるかもしれません。

 

「本音」って言った方が
ぴったりなひともいると思います。

 

その「しっくり」や「ぴったり」って感じって
何かというと
「そうそう!」
「それそれ!」
「わかるわかる!」
って感覚です。

理屈じゃなくて
何だかぴったりな感じ。

ずっとモヤモヤしていて
はっきりしなかったものが
「これだ!」っと
はっきりクリアになる。

それが
その人にとっての「本当」なのです。

 

誰かに「これが本当だ」って言われたからじゃない。

自分の中に
それが「ある!」って
発見するのです。

まさに
発見です!

 

今この状況の中で
たくさんの情報が飛び交っています。

すべての情報は
自分の外側にあります。

自分の内側にしっかり目を向け
心の力を育てて
自分にとっての「本当」をつかんでいないと
どんどん外側のものに振り回されていきます。

 

私が患者さんたちに
よく例えでお話しするのが
「風船」についてです。

風船って
ヒモの先についてますね。
私たちの意識が風船だと思ってみてください。

もしもその風船が
自分の頭の上の
うーーーんと上の方にゆらゆら漂っていたとしたら
強い風が吹いたら
飛んで行きかねません。

あちこちから風が吹いたら
あちこちに振り回されて
大変です。

何が大変かって
その風船のヒモをつかんでいる自分が
大変です。
落ち着いて風船を持っていられなくなるかもしれません。

 

そんな風船が
自分の意識だとしたら

とても大変ですよね。

意識が振り回されたら
心はどんどん不安定になります。

でもその風船を
意識を
しっかり胸に抱えたら
どんなに強い風があちこちから吹いても
飛ばされず
振り回されず
大事にできます。

 

心に力をつけていくこと
心の力を育てていくことは
少しずつでもいいから
外側に向きがちで
外側に振り回されがちな意識を
自分に引き寄せていくことにもなります。

 

そう
風船のヒモを引き寄せていく感じです。

そして
引き寄せていったら
しっかり抱きとめられます。

抱きとめた時
「これだ!」って
必ずどのひとも
ただ「わかる」のです。

 

その瞬間みなさん
うなだれていた顔がすっと上を向いたり
目がぱちっと開かれたり
力が入っていた肩がストンと落ちたり
閉じていた胸が開いたり
体も反応するので
見ていてもよくわかります。

 

今、緊張感が高まっている状況の中で
意志を固め
覚悟を決めて
自分の「本当」に向かい合おうとするひともいるかもしれません。

でもね
すぐにできなくても
ぜんぜん大丈夫ですよ。

 

大変な渦中にいるときは
まず目の前のこと
毎日の生活や
人間関係や
やるべきことを
何とかやるので精一杯で
当たり前ですから。

 

まずは
生き延びること!です。

 

でも
こんな風にどんどん世界が変わっていく中で
少しずつでも
自分の「本当」を見つけたい!
今だからこそ見つけたい!
そう思うなら
まずは
「小さい大丈夫」を積み重ねて
心の力を育てていってみてはどうでしょうか。

心の力が育ったかなと思えたら
「本当の気持ち」って何だろうと
感じてみてください。

 

「本当の大丈夫」は
「本当の気持ち」をつかんだ後
深いところから
わき起こってくるものです。

それはもう
「根拠ない」大丈夫です。

 

誰が何と言おうと
世界がどう変わろうと
そして何の根拠もないけど
「大丈夫」と思える。
「思える」というよりは
「知ってる」に近いかもしれませんね。

 

私は
たくさんの人が
そんな「本当の大丈夫」を
自分の中につかんできたのを見てきました。

その人たちは別に
何か特別な人たちではありません。

病気や悩みで人生が行き詰まり
何とかしたい気持ちで必死だっただけです。

どんなひとも
その人の中に「本当の大丈夫」を見つけられると
私はそう思っています。

 

だから
今とても苦しいんです、
苦しくてもう死にそうです!と相談に来られても
この人も今は苦しいけど
今まで見てきた人たちみたいに
いつか「本当の大丈夫」を掴み
「もう大丈夫です!」
って、変わっていくんだろうなあ、
そんな風に寄り添っていってます。

そんな話をすると
「私だけは違うと思います!
そんなこと私には絶対無理です」
と、いう人が必ず出てきます。

いやいや
そう言っておきながら
ある日
「もう大丈夫です」ってなっちゃうんですよ。

 

「本当の大丈夫」は
本当なだけに
その人の中では
絶対なんですね。

今この渦中で
それをすぐに見つけられなくても
ぜんぜん大丈夫です。

でも
たぶん
これからの世界の中で
自分の中に「本当の大丈夫」をつかんでおくのは
とても大事になってくると
私は思います。

今できることをしませんか。

「小さい大丈夫」を見つけながら
少しずつ自分の心の力を育てませんか。

そして
力がついたら
まずは「本当の気持ち」を知ろうとしてみてください。

なかなかうまくいかなかったら
誰かに助けを求めてください。

いろんなカウンセリングやセラピーは
そのためにあります。

もちろん私も喜んでお手伝いします。

 

 

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「小さい大丈夫」と「本当の大丈夫」(その2)

「小さい大丈夫」を見つけましょうと(その1)でお話ししました。

この「小さい大丈夫」を見つけるのには、
ちょっとしたコツがあります。

それは何かというと
「大丈夫」に「根拠」をつけることです。

 

例えば
外出したときマスクをしていたから→大丈夫
帰ってきたら手を洗ったから→大丈夫
今日も美味しくご飯を食べれたから→大丈夫
テレビを見てゲラゲラ笑えたから→大丈夫

などなど、なんで大丈夫なのかという「根拠」をつけるのです。

 

大丈夫の「理由」と言ってもいいかもしれません。

 

今この状況の中で
不安を感じている人も多いと思うのですが
反対に
不安を感じていてはいけない!
不安なんてありません!大丈夫です!
と、頑張っている人もけっこう多いと思うのです。

 

そんなひとは
「大丈夫!大丈夫!」と自分に言い聞かせて
もっと頑張ろうとしてしまいます。

 

それで本当に大丈夫なら構わないのですが、
実は本当は大丈夫じゃないから
自分に一生懸命言い聞かせているだけだったりします。

どの人も
自分の気持ちには嘘つけないんですよね。
ごまかしが効かない。

 

だから
本当は大丈夫じゃないのに
本当は不安なのに
本当は怖いのに
「大丈夫!大丈夫!」ってやると
結果どこかで
バーーーーーーンって爆発しちゃうんです。

本当の気持ちを押さえ込んでいるから
その押さえ込んだ気持ちが
心の容量いっぱいになって
抑え込めなくなってくると
バーーーーーーーーーンって溢れちゃう。

 

溢れる時って
ちょっとずつ溢れなくて
一気に溢れることが多いんです。

そこで
いちばんびっくりするのが
その人本人です。

びっくりして
すごいことやらかしちまった!と後悔し
なんて自分はダメなんだ!と自分を責め

また再び
押さえ込んでいく!
もっともっと頑張れば抑え込めるはず!
ないことにできるはず!
大丈夫!大丈夫!

私のところに相談に来られる人たちは
もうそんなこと何度も何度も繰り返してきて
とても苦しい!
だから変わりたいんです!
そうお話しされます。

そんな苦しいパターンは
もうやめましょう。
そのためにも
まずは心の力を育てましょう、とお伝えします。

 

そこでやるのが
「小さい大丈夫」を見つけることです。

みなさん
「本当の大丈夫」が欲しいんですよね。

これで大丈夫!
これで絶対大丈夫!ってやつです。

 

「本当の大丈夫」を見つけるには
まずは心の力を育てる必要があります。

なぜなら
「本当の大丈夫」を見つけるためには
「本当の気持ち」に向かい合う必要があるからです。

「本当の気持ち」に向かい合うためには
心の力を育てていくのがポイントです。

 

その心の力を育てるために
まず「小さい大丈夫」を見つけるのです。

 

その「小さい大丈夫」を見つけるコツが
「大丈夫」に「根拠」「理由」をつけることです。

ただ「大丈夫!大丈夫!」っていうのは
あやふやなんですよね。

「大丈夫」って
とてもふわっとしたものなので
実感がともなわないのです。

心の力って
実感がともなっていないと「力」にならない。
実感をともなう「大丈夫」にするためにも
「大丈夫」に「根拠」「理由」とつけましょうと提案します。

 

でも、その「根拠」や「理由」は
絶対的なものを見つけようとすると
なかなか難しい。

 

例えば今
こうすれば絶対ウイルスに感染しません!なんて「根拠」「理由」は
誰にも見つかりません。

 

だから
できること
やれること
できていること
やれたこと
それを「根拠」「理由」にするのです。

だから
この「大丈夫」は「小さい」んです。

 

小さいかもしれないけど
そんな小さいことを積み重ねることで
大きな結果になっていくってことばかりじゃないかな。

小さいかもしれないけど
着実で
確実です。

 

そんな実感が
心の力になっていきます。

 

そして
心の力が育ったら
「本当の気持ち」に向かい合い
そのさきにある「本当の大丈夫」を見つけることができます。

 

「本当の大丈夫」を見つけるためにも
まず「小さい大丈夫」を見つけましょ。

 

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