大人って何だろう?(その2)

さて
「子どもを生きれば おとなになれる」(クラウディア・ブラック著)によると

おとなとしての土台は次の5つの力が核になっています。

①自分を認める力
②コントロールをある程度手放す力
③感情を感じる力
④ニーズを見分ける力
⑤限界と境界を設定する力

私はセラピーの中で
いろんなひとと
おとなってなんだろうという話をよくします。

けっこう20代の子たちは話したがります。
子どもを卒業して
おとなになろうとしているから
当たり前ですよね。

でもおとなって何?という問いに
ちゃんと答えられるひとって
残念ながらなかなかいないんですよね。

この本を参考しながら
私が思うおとなは

・自分で自分のことを知ろうとしていること
・自分の責任を自分で取ろうとしていること
・自分で自分のことを認められること
・自分の世話を自分でできること
・自分と他のひととの違いを認めていること
・自分の限界を認めていること

それを日々実践していっているひとが
おとなだなと思います。

「自分で自分を知ろうとしていること」は
「知っていること」ではないんですね。

自分のことはいつまでも
わからないことも多いし
わかりきることはないんだと思います。

(これは自分の限界を認めていることにもつながっています)

だから「知ろうとし続けること」が大事だと思います。

それは「責任」についても同じだと思うのです。

大事なのは
責任が「取れる」か「取れない」かではなくて
「取ろうとすること」。

インナーチャイルドは結果に捉われています。

おとなの自分は
結果よりも「過程」を大事にしています。

それは
世間でいうような「一人前の社会的責任を負う」こととは別の、
自分で人生を選択する力なんだと思います。

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大人って何だろう(その1)

「子どもを生きれば おとなになれる」<インナーアダルトの育て方 クラウディア・ブラック著

この本を読んでから
私のインナーチャイルドワークは変わりました。

それまでのインナーチャイルドワークは
その名の通り
内なる子どもであるインナーチャイルドに
焦点を当てていました。

でもこの本を読んで
今の私たちは大人なので
内なる大人インナーアダルトの存在を
しっかり把握していかないと
セラピーになり得ないと気づいたのでした。

そうやって私のセラピーは
どんどん進化してきました。

いいものはどんどん取り入れていきたい!

だって
セラピストとして
しっかりとして手応えと充実感を感じられるような仕事をしたいですからね。

そのためには
自分の知識や技術のバージョンアップは欠かせません。

そうやって
セラピーとはなにか
セラピストとしてなにができるのかできないのか
私にとってセラピストの仕事はなんなのか
いつもいつも試行錯誤してきました。

もちろんバージョンアップや試行錯誤は
いまもずっと続いています。

そうやってバージョンアップや試行錯誤を続けることは
この本に書かれている「おとなとしての土台」の
「自分を認める力」
「ニーズを見分ける力」
「限界と教会を設定する力」
なんだと思います。

セラピストは「大人」でなければいけません。

私はこのセラピストという仕事によって
ずいぶんと大人である自分を育ててもらったと思っています。

(つづく)
写真の説明はありません。
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「完璧」を求めるインナーチャイルド

「完全」とか「完璧」にとらわれている
インナーチャイルドを抱えているひとも
たくさんいます。

そんなインナーチャイルドを抱えていると
そのひとは
なんでも完璧にやらなければいけない
ちゃんとやらなければいけない
ちゃんとやれない自分はだめだ
となっていく可能性があります。

そうやって自分を追い込んでいくことは
大きな苦しみになっていきます。

またインナーチャイルドは
「今すぐ」というとらわれも強いので
「今すぐ」完璧にならなくてはいけない
「今すぐ」ちゃんとやらなければいけない
そうやれない自分はだめだ!
とさらに自分を追い込んでいくパターンを持っているひとも
けっこうたくさんいます。

大人は
「完全」とか「完璧」はないことを知っています。
(もちろん宇宙的な観点からはみんな完全だし、完璧です。
でもここは地上なんですね。この地上では、完全じゃないこと、完璧じゃないことを体験しに来ているみたいです。これはいろんなひとの前世療法からわかってきたことです)

みんな不完全で
完璧なんてありえない。

だって人間だもの!

私もそんな大人の自分を取り戻して
とても楽になりました。

よく私は
セラピストだから
悩みなんてないだろう
すべてのことを理解していて
感情的になったりしないだろう
と患者さんやクライアントさんに言われます。

いやいや
私はセラピストですが
ひとりの人間としてはまだまだで
いつもなんらかのことで悩んでいるし
すべてのことなんて理解していないし
怒るときは怒ります。

だって人間だもの!

それでいいと思えるようになって
セラピストとしても
ひとりの人間としても
楽になったなと思います。

画像に含まれている可能性があるもの:屋外
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