セラピストを目指す人へ(その2)

(昨日からのつづき)

苦しみを乗り越えた人は、
苦しみは乗り越えられることを知っているので、
苦しんでいる人と一緒にいることができ、
「乗り越えられるよ」と励ますことができます。

苦しみを抱えている人は、
苦しんでいる人と一緒に苦しんでしまいます。

二人で苦しみますが、
それを乗り越える自信がないので
苦しみを解き放つ道筋を見つけることは困難です。

あるいは、自分が苦しんでいることを苦しんでいる人に悟られないようにするために、
苦しみに直面せずに誤魔化そうとします。

結果、苦しみを避けて通り、苦しみは解放されずに残り続けます。
苦しみを自覚していない人は、
苦しんでいる人に直面して初めて、
自分も苦しいことに気がつき圧倒されます。
そして、苦しんでいる人と二人で苦しみの中に放り出され路頭に迷います。

 

セラピストとして、
どれが一番望ましいのか、答えはもうお分かりでしょう。
苦しい人に寄り添うために、
自分を理解し、自分の苦しみを解き放つことも、
人間関係のシステムやからくりを理解し技術を得ることと同様に、
セラピストには大切です。

一緒に学びませんか?

クライアントとともにいて、
クライアントを支えることができるセラピストになるために。

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セラピストを目指す人へ(その1)

セラピストを目指す人へ

セラピストを目指す人は「誰かの役に立ちたい」「苦しんでいる人を助けたい」と思っている人です。

なぜ役に立ちたいと思うのか?

それは、人の苦しみが理解でき、
苦しみから解き放たれれば心が軽くなりより幸せになれるとわかるからです。

ではなぜそれがわかるのか?

それはセラピストを目指す人自身が苦しみを知っており、
解き放たれ幸せになることを求めているからです。

セラピストを目指す人は、
自覚していても自覚していなくても、
苦しみを知っている人です。
苦しみも、
苦しみから解放される喜びも、想像できる人です。

さて、苦しみを知っている人が、苦しさを持つ人に手を差し伸べたときに一体どんなことが起きるでしょうか。

(明日へつづく)

 

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「私は、私。あなたは、あなた」

「私は私のために生きる。
あなたはあなたのために生きる。

私はなにも
あなたの期待に応えるために
この世に生きているわけじゃない。

そしてあなたも
私の期待に応えるために
この世にいるわけじゃない。

私は私。

あなたはあなた。

でも
偶然が私たちを出会わせるなら
それは素敵なことだ。

たとえ出会えなくても
それもまた同じように素晴らしいことだ。」

by Frederick Perls

 

期待と希望は違います。

期待は
「期待はずれ」という言葉があるように
こうあってほしいという気持ちが
こうでなければならないという執着になりやすく
捉われや苦しみになる可能性が高いものです。

希望は
純粋に
こうあってほしいという気持ちを
ただ持っていることです。

期待は
相手に向けるものであり
時にはぶつけてしまうものです。

希望は
ただ自分の中に抱いているだけです。

抱いているだけで
じゅうぶんなものです。

その違いがわかると
ひととの関係がとても楽になります。

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